色無地の着物は、そのシンプルな美しさと多様性で、多くの場面でその価値を発揮します。
しかし、その美しさを最大限に活かすためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
今回は、色無地の着物の魅力について解説します。
色無地をいつ着るのかについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
□色無地とは?
色無地とは、白や黒以外の1色で染められた着物であり、その最大の特徴は柄がないことです。
柄がないため、色無地をいつ着るのかによって、地紋の有無や紋の数、合わせる帯を変えます。
色無地の長所は、2つあります。
1つ目は、さまざまな場面で着回せることです。
慶弔両用に使えたり、おしゃれ着として着たりもできます。
色無地は、礼服にもなるため格式のある場でも、きちんとした印象を与えられます。
2つ目は、着る人の個性を尊重できることです。
柄がないからこそ、着る人の顔立ちや佇まい(たたずまい)が目立ち、その人自身の個性や魅力がより一層引き立ちます。
合わせる小物や帯で印象を変えることで、柄がなくても、長い間飽きることなく楽しめるでしょう。
一方、色無地の短所は2つあります。
1つ目は、着付けの粗が目立ちやすいことです。
紋の位置がずれていたり、しわが寄っていたりすると、その美しさが半減してしまいます。
2つ目は、色選びが難しいことです。
色無地の着物はさまざまな色で楽しめますが、色選びが難しいデメリットもあります。
柄がない分、着る人にぴったりな色を選ぶのが簡単ではないのです。
□色無地の着物はいつ着るの?
色無地の着物をいつ着るのかは、色無地が五つ紋の場合、三つ紋の場合、一つ紋の場合、紋なしの場合によって異なります。
1.五つ紋
格の高い色無地は、豪華な式典や親族の結婚式など、フォーマルな場での着用が推奨されます。
2.三つ紋
子どもの卒業式や入学式、七五三など、セミフォーマルな場でよく見られます。
黒喪帯を締めれば、祝儀の場でも問題ありません。
3.一つ紋
子どもの卒業式や入学式だけでなく、友人の結婚式やカジュアルなお茶会などでも着用できます。
一つ紋は着用シーンが多いため、1つ持っておくと便利です。
4.紋なし
カジュアルな場面での着用が一般的で、友人との食事や観劇に最適です。
フォーマルな場での着用には向いていませんが、高い格の帯を締めることでセミフォーマルな場でも着用できます。
□まとめ
色無地の着物は、さまざまな場面で着回せます。
柄がない色無地だからこそ、小物や色を楽しみ、自分の個性を引き立てられます。
色無地をいつ着るのかは、紋がいくつあるかによって異なるので注意が必要です。
フォーマルな場には、五つ紋の色無地が向いています。
また、合わせる帯によっても着用シーンが異なるので気を付けましょう。