男性が着る袴と女性が着る袴の違いについて解説します!

卒業式や結婚式などで着られることが多い袴ですが、男性の袴と女性の袴にはそれぞれ違いがあることを知っていますか。
男女問わず歴史的に着られている袴には、形状や素材などの面でどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、男性と女性の袴の違いについて解説します。
ぜひお役立てください。

□袴の種類と女袴について

袴には卒業式で女性が着るものだけでなく、神職の差袴や巫女袴などもあります。
差袴と巫女袴は男性と女性でタイプが違い、女性神職は行灯袴、男性神職は馬乗袴を履くのが一般的です。
ちなみに、女袴は明治時代に女学生が動きやすさを求めて履いていたのがルーツと言われています。

女袴は股がない構造でスカートのように履けるため、トイレの際に外す必要がない特徴があります。
また、男袴にある腰版という腰当てがなく前後の腰に板紙がないので、圧迫感を受ける心配がないのも良い特徴です。
華やかでカジュアルな装飾や生地が使われることが多く、上品な印象のものや可愛らしい印象を与えるものなど、様々なデザインがあります。

□男袴について

男性が一般的に身につけるのは馬乗り袴で、元々江戸時代に武士が馬に乗る際に履くことを想定して作られました。
女性のものがスカートのような構造になっているのに対し、男袴はキュロットスカートのように股が割れており、馬に乗りやすいようにデザインされています。

素材は主に3種類あり、どのタイプかによってフォーマル度が変わってきます。
1つ目は、精好仙台平です。
その名の通り仙台が生産地の高級素材で、上品な光沢と張りが特徴と言われています。

2つ目は、平織の織物です。
これは御召で経済産業省指定伝統工芸品になっている先染めの糸を使っています。

3つ目は、紬で品質の劣る糸を先に色染めして織った着物です。
これは伝統的に日常着として使われてきた素材を使用しています。

現代風に言うと、精好仙台平や御召を使ったものはフォーマルスーツで、紬を使ったものはカジュアルスーツとイメージすると良いでしょう。
素材だけではなく色柄によってもフォーマル度が変わり、グレーの縞模様が最もフォーマル度が高く、無地・縞以外の柄の順に低くなっていきます。

□まとめ

今回は、男性と女性の袴の違いについて解説しました。
男性が着るものは、乗馬のために開発された経緯からキュロットスカートのような形状になっていますが、女性はスカートに似た形になっています。
男袴も女袴も現在は成人式や卒業式、新年の挨拶、結婚式でよく見られ、日本の伝統的な衣服として知られています。

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