卒業式という人生の節目、晴れやかな門出を彩る袴姿。
その装いを完成させる上で、足元に合わせるブーツ選びは重要なポイントとなります。
特に、定番の編み上げブーツ以外でも袴に合わせられるのか、どのようなブーツなら卒業式の場にふさわしいのか、多くの方が気になるところでしょう。
手持ちのショートブーツなどを活用したい、あるいは定番とは一味違うおしゃれを楽しみたいという思いに応えるべく、ここでは袴に似合うブーツの選び方について、具体的なポイントを詳しく解説していきます。
袴に編み上げじゃないブーツ卒業式での注意点
編み上げ以外のブーツでも袴に合わせられる
袴に合わせるブーツとして、編み上げタイプが定番とされていますが、実は編み上げ以外のデザインでも卒業式の装いにふさわしいものは数多く存在します。
現代の着こなしでは、ブーツのデザインの多様性が広がり、編み上げにこだわらずとも、洗練された袴スタイルを完成させることが可能です。
例えば、サイドゴアブーツやチェルシーブーツのような、装飾が少なくシンプルなデザインのブーツは、袴の伝統的な美しさを損なうことなく、モダンで洗練された印象を与えます。
また、レースアップデザインであっても、編み上げ部分が控えめなものや、ジップアップと一体になっているようなデザインも、編み上げブーツとは一線を画し、すっきりとした印象で袴に合わせることができます。
重要なのは、ブーツ全体のデザインが、卒業式というフォーマルな場にふさわしい品格を備えているかどうかです。
カジュアルすぎるデザインや、スニーカーのようなラフな素材感のものは避けるべきですが、適度な光沢感のあるレザー素材や、シンプルなシルエットのブーツであれば、編み上げでなくても十分に魅力的な足元を演出できるのです。
卒業式で失敗しないブーツの基本条件
卒業式という特別な日に袴と合わせるブーツを選ぶ際には、いくつかの基本条件を満たしているかを確認することが、失敗しないための鍵となります。
まず、最も重要なのは「フォーマルな場にふさわしい品格」です。
素材は、上品な光沢のあるスムースレザーや、落ち着いた印象のスエード素材などが適しています。
過度に装飾が施されていたり、カジュアルすぎるデザインは避け、シンプルで洗練されたシルエットのものを選ぶようにしましょう。
次に、「袴とのバランスを考慮した丈」です。
一般的に、アンクル丈からミドル丈のブーツが袴の裾と綺麗に収まりやすく、足元をすっきりと見せてくれます。
ブーツの履き口が袴の裾から覗くバランスが重要で、短すぎるブーツだと足首が露出しすぎてしまい、長すぎるブーツだと袴のシルエットを崩してしまう可能性があります。
そして、「全体の雰囲気を調和させる色」も考慮すべき条件です。
定番の黒やブラウン、ダークブラウン、ネイビーといった落ち着いた色は、どのような色の袴にも合わせやすく、着こなしを引き締めてくれます。
ベージュやグレーなどのニュアンスカラーは、柔らかな印象を与え、より洗練された着こなしを演出します。
ヒールの高さも、スタイルアップ効果と歩きやすさのバランスを考えて選びましょう。

袴に似合うブーツの具体的な選び方
おすすめのブーツデザイン3選
卒業式の袴スタイルに合わせやすいブーツデザインは、そのシンプルさと上品さが魅力です。
まず一つ目は、「サイドゴアブーツ(チェルシーブーツ)」です。
サイドにゴムが入ったデザインで、着脱が容易でありながら、洗練されたミニマルなルックスが特徴です。
袴の裾から覗くサイドゴア部分が、さりげないアクセントとなり、クラシックでありながらもモダンな印象を与えます。
特に、艶のあるレザー素材の黒やダークブラウンのサイドゴアブーツは、どんな色柄の袴にも合わせやすく、着こなし全体を格上げしてくれます。
二つ目は、「ポインテッドトゥのショートブーツ」です。
つま先が細く尖ったデザインは、足元をシャープに見せ、スタイルアップ効果が期待できます。
袴のボリューム感に対して、足首周りがすっきりとしているため、全体のシルエットを綺麗にまとめます。
ヒールも細めのものを選ぶと、よりエレガントな印象になります。
三つ目は、「チャンキーヒールブーツ」です。
太めのヒールは安定感があり歩きやすく、かつデザイン性も兼ね備えています。
適度な高さのチャンキーヒールは、袴姿に程よいトレンド感をプラスし、クラシックな袴スタイルに現代的なエッセンスを加えることができます。
これらのデザインは、編み上げタイプに比べて、より現代的で洗練された印象を与えやすく、手持ちのブーツでも選択肢として考えやすいでしょう。
ブーツの丈と色で印象を変える
ブーツの丈と色は、袴スタイル全体の印象を大きく左右する重要な要素です。
丈に関しては、アンクル丈のブーツは、袴の裾から足首が覗くことで、軽やかで抜け感のある印象を与えます。
特に、細身のアンクルブーツは足元をすっきりと見せ、スタイルアップ効果も期待できます。
一方、ミドル丈のブーツ、例えばふくらはぎの中ほどまでの丈のものは、ややクラシックでレトロな雰囲気を醸し出します。
袴の裾とのバランスで、ブーツの履き口が適度に見えることで、より個性的な着こなしを楽しむことができます。
色選びにおいては、黒のブーツは最も万能で、どんな色の袴にも合わせやすく、着こなし全体を引き締める効果があります。
フォーマルな場にも最適です。
ブラウン系のブーツは、温かみがあり、クラシカルな印象を与えます。
特に、深みのあるダークブラウンは、落ち着いた大人の雰囲気を演出するのに役立ちます。
ベージュやグレージュといった明るめのニュアンスカラーは、柔らかな印象を与え、淡い色の袴や、ナチュラルな雰囲気の袴スタイルにマッチします。
また、ボルドーやネイビーなどの深みのある色合いを選ぶことで、個性的かつ洗練された印象にすることも可能です。
袴の色や柄、そしてご自身のなりたいイメージに合わせて、丈と色を慎重に選びましょう。
足元をすっきり見せる着こなしのコツ
袴にブーツを合わせる際に、足元をすっきりと見せ、全体のバランスを整えるためにはいくつかのコツがあります。
まず、袴の裾の長さをブーツとの相性を考えて調整することが大切です。
ブーツの履き口が袴の裾から綺麗に、かつ程よく覗くように袴の丈を合わせることで、足元がもたつかず、洗練された印象になります。
長すぎる袴はブーツを履いた際に引きずってしまい、短すぎる袴はブーツの存在感が強くなりすぎてしまうため、注意が必要です。
次に、ブーツと合わせるタイツや靴下の色選びも重要です。
ブーツの色とタイツ・靴下の色を同系色でまとめると、足元からブーツにかけてのラインが繋がり、よりすっきりとした印象になります。
例えば、黒いブーツに黒のタイツ、ブラウンのブーツにダークブラウンのタイツといった組み合わせは、安定感があり、上品にまとまります。
また、袴の色との調和も考慮し、全体のコーディネートとして自然に見える色を選ぶようにしましょう。
ブーツのボリューム感と袴の広がり具合のバランスも意識したい点です。
ボリュームのあるブーツを選ぶ場合は、袴の広がりを少し抑えめにしたり、逆に、細身のブーツを選ぶ場合は、袴のシルエットを豊かにすることで、全体のシルエットにメリハリが生まれます。
卒業式当日は、移動や写真撮影などで歩く機会も多いため、デザインだけでなく、ご自身の足に馴染む、歩きやすいブーツを選ぶことも、自信を持って一日を過ごすための重要なポイントです。

まとめ
卒業式で袴に合わせるブーツは、編み上げタイプでなくても、デザインや色、丈の選び方次第で十分に魅力的なコーディネートが可能です。
重要なのは、フォーマルな場にふさわしい落ち着いたデザインを選び、袴とのバランス、そして全体の雰囲気を考慮することです。
アンクル丈やミドル丈のブーツ、そして黒やブラウンといった定番色から、少し個性的な色まで、多様な選択肢があります。
サイドゴアブーツやポインテッドトゥのショートブーツ、チャンキーヒールブーツなどを参考に、ご自身のスタイルに合う一足を見つけてください。
足元をすっきりと見せる着こなしのコツを押さえ、自信を持って卒業式当日を迎えてください。
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こちらのフォトギャラリーでは、卒業という晴れの舞台にぴったりな、華やかで凛とした卒業袴を紹介しています。
着物の美しい柄行と袴の上品な色合いが調和し、清楚さと可愛らしさを兼ね備えた素敵なコーディネートです。
和装ならではの伝統的な美しさを感じさせつつ、お祝いの席を彩る特別感にあふれた装いに仕上がっています。
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