袴姿での正座には正しい座り方と立ち方があることを知っていますか。
左足から座ることや右足から立つことなど細かいルールがあります。
また、袴がシワにならない工夫もされています。
そこで今回は、袴で正座をする方法と正座以外の座り方を紹介します。
□袴で正座をする方法とは?
袴で正座をする方法を紹介します。
まず、真っ直ぐ立った状態から左足を後ろに引き、左足のつま先を立て、左ひざを床につけます。
両手は太ももの上にそっと置きます。
右足も同様に、左足の横に持ってきましょう。
つま先を立てた後、腰を下ろし、かかとの上に座ります。
つま先を崩し、両足の親指を重ね正座をします。
最後に、両膝の間をこぶし一個分あけておきます。
この一連の流れが、正座の基本動作です。
座るときは、左足からです。
また、正座をするときに、両側に袴を少し広げておくとシワがつきにくくなります。
しかし、引っ張りすぎると、帯が緩んでしまいますので注意が必要です。
そして、起立をするときは、両足のつま先を立てた後に、右足を立て片膝立ちの状態にします。
そのまま両足を伸ばして立ち上がりましょう。
はじめにつま先を立てるのは、袴を踏み、転んだり着崩れをするリスクを低くするためです。
座るときは左足から、立つときは右足からを意識し、上体を真っ直ぐにすることを意識しておきましょう。
□正座以外の座り方をご紹介!
袴姿での正座以外の座り方は、「蹲踞(そんきょ)」と「胡坐(あぐら)」です。
蹲踞は、力士が取り組みの前に取る両膝を開いてしゃがむ姿勢のことです。
剣道でも同様の姿勢をとっています。
蹲踞は、背筋を伸ばしたままかかとに座るため、慣れるまでバランスをとることが難しいです。
両膝を大きく広げ、へその下に力を入れたり、つま先でしっかり立ったりすることでバランスをとれます。
胡坐は正座と違い、決まった座り方がありませんので、普段通り安座を組んでも問題ありませんが、袴は裾広がりになっているので、捲れてしまわないように注意が必要です。
床ではなく椅子に座るときには、袴の後ろを軽く持ち上げて浅く座り、背もたれに寄りかからないようにしましょう。
着崩れを防止できます。
□まとめ
正しい座り方を知っているだけで、所作が美しくなり、落ち着いて対応ができます。
袴や着物と言えば正座というイメージが強いかもしれませんが、その他にも座り方があります。
胡坐で座る場合は、正座とは違い捲れていないかの確認をするようにしましょう。
また、所作が雑だと着崩れがしやすくなりますので、十分な注意が必要です。